2024/11
2024・11・10記

「何だか良く判らない人たち」   ・・・・他人のことなんてさっぱりわからない・・・・

「箱」
最近日本で、「箱男」とかいう映画があったそうだけれど、今、俺の住んでいるQueensのこの町にも「箱男」がいる。 日本のほうのは、体全体を覆い隠すような、大きめのダンボールの「箱」らしいけれど、 こちらのは、同じダンボールだけれど、小さくて、「骨壺」くらいかな。それをちょっと斜めにかぶって歩いている。 ぼんやり見ているだけだと、ちょっと変な帽子のおっさんだな、くらいの感じだけれど、気になると、やはりかなりおかしい。 最初に見たのは、近くの図書館で、「静謐ルーム」とでもいうのか、そこで、何をしているのか良く判らないけれど、 一分おきくらいに、ガムテープをロールから引き出すときの「バリバリバリッ」というものすごく大きな音を立てている。 声を出しているわけではないので、本人は「静謐ルーム」でも問題はないと思っているのだろうか。 でもご存じかもしれないけれど、ガムテープをロールから剥がす音というのは、ものすごく大きな音なのである。 部屋の中では、箱をかぶってはいないけれど、怪しげな雰囲気は、十分発散しているので、当然、誰も文句は言えない。 俺も、おとなしく、見て見ぬふり、、、というやつ。
で、その後も、たまに道ですれ違うし、近くにある高速道路に囲まれた公園の緑地あたりに消えていく、のを何回か見かけた。 あのあたりの木立の中に住んでいるのだろうか?でも、図書館で隣に座っていた(!)ときには、 においとかには気が付かなかったのだから、普通の家に住んでいるのではないかと思うのだけれど。 あ、でも最近見かけなくなってきたなぁ。少し、涼しくなってきたから、もう箱はいらなくなってきたのかなあ?

「痙攣」
地下鉄で10分くらいのところの街に、Chineseのスーパーとか弁当屋がある。そこには、時々、買い物に行っている。 野菜とか、果物が安くて、新鮮なのである。 ある日、お昼をちょっとすぎた頃かな、そこで、野菜とか果物とか弁当などの買い物をして、 帰りに駅のホームのベンチまで行って、座ろうとしたのだけれど、そこには、先客のおっさんが一人、ベンチで身をよじっている。 印象としては、体が「痒い」時のような、身のよじり方なのだけれど、ものすごい勢いで体をよじっている。 最初見たときには、座っていたのだけれど、すぐにベンチに横になって、「上半身が痒い!」という感じで一人で暴れている。 いつものように、「さわらぬ神に祟りなし」ということで、あまり近寄らずに、見ていただけなのだけれど。 しばらくして電車が来たので、そそくさと電車に乗って、帰ってきた。麻薬の禁断症状だったのかな?専門家ではないのでわからない。
ところが、一週間ほどして、また、同じ町に買い物に行って、帰りのホームの、同じベンチの近くまで行ったら、 何と、多分同一人物だと思うけれど、おっさんが、同じベンチで身をよじって暴れている。時刻もほぼ前回と同じ。 あれだけの勢いで一週間も暴れているなんて、ありえない。一週間後になっても、同じ駅の同じベンチで、痙攣しているというのは、 どういうことなんだろう?

「無賃乗車」
この一〜二年くらいで、NYの地下鉄の「無賃乗車」がすごい勢いで増えている。今、乗客の1割か2割は無賃乗車だと思う。 もっとも最近は、少しは厳しくしているらしいので、少しは下がっているかもしれない。 二か月ほど前には、無賃乗車が原因で、警官が駅で発砲して、一人死亡したとかいうニュースもあったような気がする。 で、Queensのある小さな駅の平日の午後3時ころに目にしたのは…。
多分、この駅では、平日には毎日、数百人以上が無賃乗車をしている。つまり、この駅の近くには、高校があって、 午後3時ころ下校時間に一斉に、学生が地下鉄に乗るのだけれど、そのほとんど全員が無賃乗車。 やり方は簡単で、誰か一人がホーム側から非常口を開けて開けっ放しにすれば、その他大勢は、何百人、何千人でも、 無賃乗車で入れる。つまり、非常口は、閉鎖することはできない、というのを有効(?)に使っている。。 高校生の通学の地下鉄は無料ということは聞いたことがないので、料金は支払わなくてはいけないと思う(多分?)。 下校時のように、一斉に大量の乗客が集中するときには、大量の無賃乗車が簡単にできる、ということになる。 まあ、高校生だけではなくて、乗客の少ない、従って監視の少ない駅では、いつも非常口にいて、 非常口を開けてお客から小銭を貰うという、賢い(!)ホームレスもいるし。
ちなみに、俺は「老人割引」で半額なのです。あまり他人のことは言えない。


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